「このままの給料で、家族を養っていけるんだろうか……」
「あの時、志望校を変えずに薬剤師を目指していたら、もっと余裕があったのかな」
放射線技師として働き始めて10年近く。
仕事には慣れてきたけれど、ふとした瞬間に将来への不安が押し寄せてくる。
そんな30代の技師は、あなただけではないと思う。
この記事では、地方の総合病院で働く32歳の僕の「リアルな年収」を書いている。
さらに、薬剤師との年収比較や、僕が「不安」を乗り越えるために始めた「本業以外の挑戦」についても記事にした。
地方・30代放射線技師 給料のリアル
地方の総合病院で放射線技師をしている僕の実際の数字をそのまま見てもらいたい。
実際の年収は?
僕の月々の手取りは、残業や当直の回数によって変動しますが、概ね以下の通り。
| 項目 | 内容・金額 |
| 手取り月収 | 約250,000円 〜 270,000円 |
| 当直・夜勤手当 | 約10,000円 / 回(月4〜5回程度) |
| 推定年収 | 約500万円(賞与含む) |
| 昇給額 | 年間 1,000円 〜 3,000円程度 |
| 残業 | ほとんどなし |
30歳の平均年収は429万円。
それよりは高い。
当直や夜勤を多くすればその分給料が増えるのでその影響が大きい。
しかし!昇給が絶望的に少ない。
年間1,000円〜3,000円。10年後を想像したとき、基本給がほとんど変わらないという現実に、じわじわと焦りを感じる。
賃上げの話題が世の中に溢れる中、地方の病院はそんな流れとは無縁に見える。
地方ならではの悩み
地方病院は赤字経営も珍しくない。
待望のボーナスがカットされることもあり、そのたびに家計が圧迫される。
「地方は家賃が安い」とよく言われるが、昨今の物価高の影響は全国共通だ。
車が必須な地域では、ガソリン代や維持費も侮れない。
「自分の力ではどうにもできない不安」
その感覚が、僕を徹底した家計管理へと突き動かした。収支を細かく見直し、ようやく新NISAなどの積立に回せる余裕が生まれた。
あの時、薬剤師を選んでいたら?後悔と向き合う
僕はもともと薬剤師を目指していた。しかしセンター試験で思うような結果が出せず、今の道を選んだ。
頑張って働いても給料がほとんど上がらない現実を前にしたとき、「あの時諦めなければ」という後悔が頭をよぎった。本気でそう思いつめた時期もあった。
だからこそ、一度きちんと比較してみることにした。
| 項目 | 放射線技師 | 薬剤師 |
| 推定初任給 | 約20 〜 23万円 | 約25 〜 28万円(+5万円の差) |
| 求人の幅 | 地方だと病院・クリニックに限定 | 調剤薬局・ドラッグストア等、どこでも需要高 |
初任給で月5万円の差は、確かに大きい。薬剤師になっていたら、お金の不安は少なかったかもしれない。
しかし、年収が高ければすべての不安が消えるかといえば、そうではないとも思う。大切なのはお金だけではなく、今の仕事がどれだけ好きかだ。
放射線技師は「医療のカメラマン」とも言える。病気の早期発見に欠かせないスペシャリストだ。
その価値に気づくまでに、僕には10年という月日が必要だった。
放射線技師の仕事の実態─求人サイトには載っていないリアル
放射線技師でよかったこと
何億もするMRIやCTを、毎日当たり前のように操る。最新のAI技術で鮮明な画像が撮れた瞬間は、まるでゲームをクリアしたときのような高揚感がある。機器のスペックが上がるたびに「こんなことまでできるのか」という発見があり、10年経っても飽きがこない。
また、研究発表に取り組むようになってから、仕事に対する見方が変わった。日常の業務が「データ」として積み上がり、それを世の中に発信できる喜びは、給料とは別の充実感をもたらしてくれる。
放射線技師で悩んだこと
検査室は暗く、空気がこもっている。窓もなく、一日中日光を浴びない。精密機器を守るための完璧な空調は快適でもあるが、外の世界から切り離されたような感覚になることもある。
医師からの無理なオーダー、看護師との連携不足。一歩間違えれば事故に繋がるプレッシャーは、相当なものだ。人間関係のストレスは、どの職場にも存在するが、医療現場では特に神経を使う場面が多い。
そして、やはり昇給の少なさ。頑張りが給料に反映されにくい構造は、長く働くほどじわじわと効いてくる。
技師が「年収の壁」を突破する3つの戦略
今の職場でただ消耗するのではなく、具体的に「攻める」姿勢が必要だと気づいた。
- 認定資格取得
- 学術に精通する
- 転職を視野に入れる
認定資格で手当を狙う
認定技師などの資格取得で、月5,000円〜20,000円の手当が出る病院もある。すぐに給料が大きく上がるわけではないが、着実に積み上げられる数少ない手段だ。
学術に精通する
学会や研究会に積極的に参加し、知名度を上げることで、講演依頼や外部からの仕事が来ることがある。お金だけでなく、自分の「市場価値」を高めるきっかけになる。
転職を視野に入れる
病院以外の選択肢として、医療機器メーカーの「アプリケーションスペシャリスト」や医療ITベンダーがある。年収アップの可能性は高いが、それ相応のスキルと覚悟が求められることも転職調査で身をもって知った。

不安を乗り越えるために僕が始めた、本業以外の挑戦
「待っているだけ」では不安は消えない。そう気づいてから、自分でできることを一つずつ始めた。
- 家計管理
- 株式投資
- 副業
家計管理を徹底する
まず手をつけたのは、支出の見直しだ。収支を細かく把握することで、漠然とした「お金の不安」が「ただの数字の管理」に変わった。今では毎月の積立と新NISAへの投資も習慣になっている。
「書く」ことで思考を整理する
このブログを始めたのも、不安を外に出すためだった。漠然とした悩みをアウトプットすることで、頭の中が整理され、具体的な「課題」として向き合えるようになった。
AIを味方につける
GeminiなどのAIツールを学び始めた。本業の効率化に役立つだけでなく、「これからの時代を生き抜く新しい武器」を手に入れている感覚がある。知識を得るたびに、将来への恐怖が少しずつ薄らいでいく。
まとめ:30代は「人生をリデザイン」する最高の季節
放射線技師という仕事は、誇れる仕事だと思っている。でも、病院の給料だけに依存していると、不安は消えない。
今の仕事に誇りを持ちながら、新しい知識を学び、自分自身の市場価値を高めていく。そのプロセスこそが、人生に「納得感」と「余白」をもたらしてくれると、今は確信している。
薬剤師への未練も、昇給の少なさへの焦りも、すべて「今の自分をより良くするための燃料」に変えていける。30代は、まだ間に合う。
一緒に、今日から一歩踏み出してみませんか?

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