【現役が解説】放射線技師が年収を上げる6つの方法|昇給年3,000円の僕がやったこと

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毎年、昇給後の給与明細を開くたびに、小さくため息をついていた。「今年も……年に数千円か」。基本給がほんの少し増えただけ。地方の総合病院で放射線技師として働いて10年、30代になった今でも、手取りは月25〜27万円ほどだ。

仕事には慣れた。検査もこなせるし、後輩も増えた。それでも給料は思うように上がらない。SNSを開けば、同世代がもっと稼いでいるように見えて焦る。「放射線技師の給料って、こんなものなのかな」——そう感じているのは、たぶん僕だけじゃないと思う。

でも、ただ昇給を待つだけの数年を過ごして、僕は少しずつ考え方を変えた。年収そのものを上げる方法もあれば、手取りを増やす方法もある。お金に働いてもらう方法もある。

この記事では、僕が実際にやってみた「年収を上げる6つの方法」を、リアルな数字とともに紹介する。

この記事でわかること
  • 放射線技師の給料が上がりにくい理由
  • 現役技師の僕が実際にやった、年収・手取りを上げる6つの方法
  • 30代だからこそ意識したい「無理せず増やす」考え方
目次

まず現実を知る:放射線技師の年収が上がりにくい理由

方法の前に、まず現実から。放射線技師の給料が上がりにくいのには、構造的な理由がある。

僕の昇給は、毎年だいたい1,000〜3,000円ほど。月給ではなく、年に、だ。多くの病院は基本給をベースにした給与体系で、勤続年数に応じて少しずつ上がっていく仕組みになっている。安定している反面、頑張ったからといって急に給料が跳ね上がることは、まずない。

※大学病院や県立・市立の病院なら公務員と同じ給与体系になるので、安定した昇給が保証されているらしい。羨ましい限りだ。

つまり、同じ職場で同じ働き方を続けているだけでは、年収は「ゆるやかにしか」上がらない。これは放射線技師という仕事の宿命のような部分でもある。だからこそ、上げたいなら自分から動く必要がある。まずはこの現実を知ることが、すべてのスタートだと思う。

ちなみに、僕がかつて目指していた薬剤師との年収差を比べた記事もある。同じ医療職でも給与体系がどう違うのか、興味があればあわせて読んでほしい。

▶ 関連記事:【30代 放射線技師】薬剤師との年収差を調べてわかったこと

当直・夜勤で稼ぐ(ただし30代以降は無理をしない)

一番わかりやすく収入を増やせるのが、当直・夜勤だ。僕の職場では、当直手当が1回あたり約1万円つく。月に数回入れば、それだけで手取りが数万円変わる。基本給が上がりにくいぶん、この手当の存在は大きい。

ただ、ここで正直に書いておきたいことがある。30代になってから、当直がはっきり「きつく」なった。

20代の頃は、当直明けでもそのまま遊びに行けたし、一晩寝れば回復していた。でも今は違う。当直明けの疲労が翌日まで残り、回復に時間がかかる。僕はもともと仙腸関節症(骨盤の仙骨と腸骨をつなぐ関節の炎症)を抱えていて、不規則な勤務が続くと自律神経も乱れやすい。無理に当直の回数を増やすと、稼げてはいるけれど、確実に体が削られていく感覚がある。

だから僕は今、当直を「稼げる手段」と認めつつ、若い頃のように数で攻めるのはやめた。自分の体と相談しながら、無理のない範囲で入る。

お金は大事だけれど、健康を削って稼いだお金で通院することになっては本末転倒だからだ。当直で稼ぐのはあり。でも30代は、回数より持続性を意識したほうがいいというのが、僕の実感だ。

資格を取って「資格手当」をつける

体を使う当直に対して、もっと持続的に給与を上げてくれたのが資格だった。

僕は第1種放射線取扱主任者の資格を持っている。国家試験で、放射線の安全管理を担える専門資格だ。この資格を取ったことで資格手当がつき、月々の給与が上がった。当直のように体を消耗するわけではなく、一度取ってしまえば、毎月安定して上乗せされ続ける。これは大きい。

正直、勉強は楽ではなかった。働きながらの試験勉強は時間の確保が大変で、何度も心が折れそうになった。それでも、取得後に毎月の明細を見るたび、「あのとき頑張ってよかった」と思える。当直が「その月だけ」の収入なのに対し、資格手当は「ずっと続く」収入だ。

30代以降、体力に限界を感じ始めたからこそ、僕はこういう「消耗せずに毎月の給与が上がる」方向にこそ力を入れるべきだと考えるようになった。放射線技師には、ほかにも手当につながる資格がいくつかある。自分の職場でどの資格が評価されるかを確認して、狙ってみる価値は十分にある。

院内で評価され、任される仕事を増やす

資格と並んで、地道だけれど確実に効いたのが「院内での評価」だった。

特別なことをしたわけではない。目の前の検査を丁寧にこなし、患者さんに誠実に対応し、後輩の指導も引き受ける。そうやって日々の仕事を積み重ねるうちに、上司から任される仕事が少しずつ増えていった。新しい機器の導入担当やチェック業務など、責任のある役割を任されるようになり、それが評価につながっていった。

評価は、待っているだけでは上がらない。かといって、声高に自分をアピールすればいいというものでもない。結局のところ、目の前の仕事に誠実に取り組む姿勢が、いちばん周りに伝わるのだと思う。この感覚は、僕が書評で紹介した『喜ばれる人になりなさい』や『1%の努力』で学んだ働き方とも、深くつながっている。

▶ 関連記事:『喜ばれる人になりなさい』レビュー

▶ 関連記事:『1%の努力』レビュー

転職で年収を上げる

今の職場で上げるのが難しいなら、環境を変えるという選択肢もある。同じ放射線技師でも、総合病院・クリニック・健診センター・医療機器メーカーなど、働く場所によって給料は大きく変わるからだ。

僕自身、一度は本気で転職活動をした。転職サイトに登録し、実際にいくつかの求人を見て、自分の市場価値を確かめた。結果的には今の職場に残ることを選んだけれど、動いてみたことで「自分は外でどれくらい評価されるのか」がわかり、今の働き方を納得して選び直せた。これは動かなければ得られなかった収穫だ。

年収を上げる目的だけでなく、自分の立ち位置を客観的に知るためにも、転職サイトへの登録は一度やっておく価値がある。複数の転職サイトを実際に使った体験は、別記事に詳しくまとめている。

▶ 関連記事:【30代 放射線技師】転職サイトで市場価値を確かめた話

▶ 関連記事:放射線技師が転職を考えるべきサインとタイミング

固定費の見直し+投資で「手取り」と「資産」を増やす

最後は、年収そのものではなく「使えるお金」と「資産」を増やす方法だ。実はこれが、いちばん再現性が高い。

まず固定費。僕はスマホをdocomoからahamoに乗り換えて月6,000円ほど節約し、使っていなかったサブスクを解約し、保険も見直した。これだけで、毎月の支出が1万4,000円ほど軽くなった。年間にすると約16万8,000円。これは「年収が約17万円上がった」のとほぼ同じ効果だ。収入を増やすのは大変でも、支出を減らすのは今日から始められる。

そしてもう一つが投資だ。僕は新NISAで毎月6万円を積み立てている。2024年に始めて、評価益は今のところ+41万円ほど(+27%)。給料が上がらないなら、お金そのものに働いてもらえばいい——この発想に切り替えてから、将来への不安がずいぶん軽くなった。

固定費の見直しも投資も、それぞれ別記事で具体的な数字とともに紹介している。

▶ 関連記事:固定費の見直しで月1.4万円減らした話(通信費・サブスク)

▶ 関連記事:保険を見直して固定費を下げた話

▶ 関連記事:新NISAを積み立てた結果+41万円になった話

まとめ:年収は「上げる」だけでなく「組み立てる」もの

放射線技師が年収を上げる方法を、6つ紹介してきた。最後に整理しておく。

放射線技師が年収を上げる方法
  • 現実を知る(昇給は年1,000〜3,000円という構造を理解する)
  • 当直で稼ぐ(ただし30代は体と相談し、無理をしない)
  • 資格手当をつける(消耗せず、毎月続く上乗せ)
  • 院内で評価され、任される仕事を増やす
  • 転職で上げる(市場価値を知ることも含めて)
  • 固定費見直し+投資で手取りと資産を増やす

大事なのは、どれか一つに頼ることではなく、組み合わせることだ。当直で無理をしすぎず、資格と評価で土台を固め、固定費と投資で手取りと資産を増やしていく。一つひとつの効果は小さくても、積み重なれば、家計の余裕は着実に変わってくる。

「昇給を待つだけの自分」から「自分で動く自分」へ。そう考え方を変えただけで、お金への漠然とした不安は、ずいぶん小さくなった。同じように給料に悩む放射線技師の誰かにとって、この記事が小さな一歩のきっかけになればうれしい。

お金の不安と向き合うために僕がやってきたことは、こちらの記事にまとめている。あわせて読んでみてほしい。

▶ 関連記事:お金の不安をなくすために僕がやった5つのこと

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この記事を書いた人

地方の総合病院で放射線技師として働いて10年目。
第1種放射線取扱主任者や専門技師資格を取得。
しかし給料は上がらない現実に焦りを感じ、お金の勉強・新NISA・副業(ブログ)を始めた。「不安を行動に変えた体験」をそのまま記録しています。同じ悩みを持つ30代に届けば嬉しいです。

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